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2040年問題①

こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。

今回は介護における「2040年問題」について取り上げたいと思います。

前回2018年、その前の2015年の改定では「2025年問題」が取り上げられました。

これは、「団塊の世代が後期高齢者に突入する」ことを意味し、高齢者急増が大いに予想されることから、それに備えなくてはならないと言われていました。

今年は2020年。まだ5年ありますが、2025年問題については消費増税をしたことで、一応の目星をつけたと言われています。

消費増税は2013年に成立した「社会保障と税の一体改革関連法案」において、消費税は社会保障に全額使われることを条件に増税をした、という格好です。2度の延期がありましたが、2019年10月に増税がスタートし、一定の道筋が立ったと見ています(そんな中で、新型コロナの問題が発生してしまいましたが)。

2025年問題がひと段落(?)したあとは、「2040年問題」です。

人口ピラミッドによれば、2010年の団塊ジュニア世代(1971年~74年)の人口が約886万人となっています。この年代は今40代後半で、今の日本経済の屋台骨を支える年代です。

この方たちが65歳以上となるのが、2040年。

人口は確実に減っています。いわゆる現役世代(働き手)が減ってくる中で、高齢者はますます増える。

ですので、少ない現役世代で多くの高齢者を支えていく、こんな世の中になっていうというわけです。おれは、前々から言われていることであります。

団塊ジュニア世代が高齢者となっていくだけでなく、もっとすごいのが85歳以上高齢者が1千万人時代になる、ということ。この年代は特に介護ニーズが高く、老人ホームに入居する方の平均年齢は85歳前後と言われています。

2025年問題など目じゃない位、大きな大きな問題です。

これは、介護の担い手を真剣に増やしていかなくては、絶対に成り立っていきません。

この続きは、次回。

2020年5月21日

もう駄目だと思ったときが、仕事の始まり

こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。

京セラ創業者で、かつJALを見事に復活させた名経営者・稲森和夫さん。私が大変尊敬する方の一人であります。

「京セラフィロソフィー」も読みましたし、「生き方」「心。」という本も読み、感銘を受けました。

稲森さんは数々の名言を残していますが、定期購読しているビジネス誌の巻頭に「もう駄目だと思ったときが、仕事の始まり」という言葉がありまして、現在新型コロナウイルス感染不安で苦しむ経営者と重ね合わせたのです。

あの稲森さんも、弱音を吐くことがあったとのこと。信じられませんが。

ただ、人間ですから弱音も吐きたくなる。しかし、人前では吐かない。

一人になったときに酒を飲みながら弱音を吐くが、すぐに「まだまだやれるぞ」と自身を鼓舞してまた前に進むのだそうです。

なかなかマネできるものではありませんね。

未曾有の出来事、まさに国難。戦後最大の不況になるとすら言われています。

先行き見えない中、どんなに強い方であっても、常にポジティブな気持ちを持ち続けることなど簡単にはできません。

しかし、「ここからが仕事の始まり」。野球は2アウトから、という言葉にも似ていますね。

非常に厳しい、苦しい時期が続きますが、だからこそ「もう駄目だと思ったときが、仕事の始まり」という精神で行こうではありませんか!!

介護福祉士資格の現状を見て憂うこと

こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。

 

介護の国家資格として「介護福祉士」というものがあります。

基本的には、介護現場において実務経験3年を経て受験資格が得られ、実務者研修を受けた上で、

毎年1月に行われる国家試験に合格することで得られる資格です(資格取得ルートはいくつかある

が省略)。

この資格制度も、いろいろ変わって今の制度になっておりますが、とにかく今問題になっている

のが「養成校の生徒(受講生)の減少」が止まらないという点です。

 

介護福祉士を要請する学校の定員割れは、随分前から出てきておりますが、ピーク時の4割強に

まで減っているとのこと。養成校も募集をストップしたり学科を廃止したりせざるを得ないと

ころも増えている。

近年では優秀な外国人を養成しようと、日本に留学する外国人の方が介護福祉士講座を受講さ

れているケースが増えている。養成校もそこにシフトして積極的に学生を集めていますし、外国

人をコーディネートする事業も増えてきています。

 

介護従事者が圧倒的に足りないと言われ、国も対策を練ってはいますが、あまり効果は見られな

い状況です。

 

介護支援専門員もそうですが、介護福祉士の資格を取って将来ビジョンが描けるのかというよう

に考えるは少なくないと思います。

 

「子どもが将来就きたい職業」ランキングを見ますと、男の子が「プロ野球選手」「サッカー

選手」等、女の子が「パティシエ」「美容師」等というのはよくある話ですが、そんな中で

「医師」「看護師」「保育士」「薬剤師」「獣医師」になりたいという子どもが多いようです。

うちの子どもが通っていた保育園時代のお友達に、ある時「将来の夢」を聞く機会があったの

ですが、多くの子(特に女の子)が言っていたのは「パティシエ」「ケーキ屋さん」!!

ちなみに、うちの子どもは獣医師になりたいと言っています(笑)

 

それはさておき、ここで言いたいのは、小学生中学生が将来就きたい職業の中で、「介護職にな

りたい」という人がどれだけいるのか、ということです。

大変残念ではありますが、介護職になりたいという子供はほとんど聞きません。いや、聞いたこと

がないという言葉が正しいかもしれません。完全にランク外です。

 

なぜそうなのか。人から感謝されるという点では、医師も看護師も保育士も同じだと思うのに、

なぜそういった職業は人気で、介護職は違うのか。

介護という仕事には、ネガティブなイメージが多いからなのかもしれません。

その中で、待遇面に不安があるというのは非常に問題であり、そこが資格養成校の実態に反映し

ていることは間違いないでしょう。

 

私は、今ここでこの現状を解決できる即解決できる方法を、残念ながら提示することができませ

ん。情けないことですが・・・

しかし、私は介護という分野で仕事をしている身として、この仕事は尊く素晴らしい仕事である

ことは間違いないと思っています。でなければ、この分野に自らの経営資源を「選択と集中」させ

てビジネスを行ってはいません。

今、明確に即答できなくても、時間をかけて関係者と手を携えて、この業界をよくしていきたい

という気持ちには変わりありませんし、これからもそうしていきます。

介護事業における資金繰りについて

こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。

介護や福祉、医療については、公的保険によって成り立っております。

自己負担はありますが、これら社会保障費については公費(保険料と税金)で賄われているのです。

介護サービス、障害福祉サービス、そして医療サービスにおいては、
サービスを提供した翌月10日までに報酬の請求を行い(自己負担金につ
いては事業者の定めた期日に利用者様へ請求)、さらに翌月25日に国保
連から振り込まれるということになります。

要は、サービスを提供した翌々月25日に、売上の大半が入金されるとい
うことです。

通常、スタッフさんに支払う給与やその他支払いは、サービス提供月の
翌月に支払います。

ということは、基本的に支払いが先行するということ、もっと言ってし
まえば資金繰りをしていく必要があるということなのです。

今般の新型コロナウイルス感染拡大により、介護・障がい・医療におい
てかなりの打撃を受けております。感染を恐れて、利用者様や患者様に
よる「利用控え」が発生し、または蔓延を防止する観点から事業者側が
営業自粛するといった動きがあります。

恐らく多くの事業所が、少なくとも前年同月比で相当のマイナスにな
っているのではないかと考えられます。

4月に計上した売上は、5月にその額が確定し、6月には振り込まれますが、資金繰りに苦しむ事業者は後を絶たないのではないかと思うのです。これは大変恐ろしい。

もう少しすると、賞与時期となります。

通常の感覚では、賞与や業績により支給されるものです。今般の状況
ですと、全く問題なく賞与を支給できる事業所ばかりではないのでは
ないでしょうか。

賞与時期は、キャッシュが一気に出ていく時期でもあります。また、3
月決算の会社ですと、5月に決算となり、その月の末には税金を納める
時期にもなります。

今回は、確定申告期間も延長になり、納税の猶予等の措置が講じられ
ているものの、厳しいことには変わりありません。

今のうちに、可能な限りの資金調達をしておく必要があります。

と申しましても、現在金融機関への融資相談・申し込みが殺到していて、とんでもないことになっているようです。それでも、資金を用意してお
かないと大変なこととなる。

会社(あるいは経営者個人)の生命保険があれば、今であれば契約者貸
付が無利息で使えます。

融資を申し込むよりもスピーディーに調達できます。保険の内容によっ
ては、必要な資金に充当するには十分な額ではないかもしれませんが、
ないよりはマシです。

あらゆる手を尽くしてでも、手元に資金を残しておくべきだと思います。

そして、何とか収束するまで頑張っていただき、乗り切るしかありません。

今後の介護保険制度のキーワード

こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。

来年度に、介護保険制度改正・報酬改定を控えております。

今回はさほど大きな改定にはならないという噂もありますが、実はそう
でもないようです。

今後数年間において、介護を取り巻くキーワードとしては下記が挙げられると思います。

・2040年問題

・8050問題

・科学的介護

・制度の適正化

・地域包括ケアシステム

・介護人材の早急な確保

・重層的支援体制整備事業

等々、挙げればキリがない感じです。

上記の中で、「地域包括ケアシステム」や「制度の適正化」等につい
ては、今始まったことではなく随分前から重要視されていて、業界で
は常識となっています。

しかし、将来的な介護保険の在り方について、国は今も尚この言葉を挙
げ続けています。

今後、一つひとつこちらで述べさせていただければと存じます。

よろしくお願いいたします。